この物語は女子高生の惑星の続編である。その人からの電話は大抵金曜日と土曜日の夜にかかって来る。取ったのはまた僕だ。土曜の11:00 pm に研究室に残っているような人間は僕しかいなかったのだから仕方が無い。
「はぃ、うちぅ物理学けんきぅ室です。」 「クリリンさん(仮名)かタタリさん(仮名ちぅか僕)いませんか?」 「どちら様でしょうか?」 「善意の一般市民です。」 「切りますよ」 「あ・・ぇ〜と、名前は○×▲といいます」 ← 興味無いので覚えてない。 「さいですか。クリリンとタタリは本日はけんきぅ室に来ておりませんので。なにか伝えておきましょうか?」 「じゃー、あなたでもいいです。」 「私は今、ものすごく忙しいのですが。」 「じゃー、他の人でもいいです。」 「他には誰もいません。」 「そんなわけないじゃないですか(断言)。そこ研究室でしょ?」 「てゆーかね、あなたの電話をかけてくる時間が非常識なのですが。」 「いるんでしょ?ホントは」 「いません!!」 ← 本当 「じゃーあなたでもいいです。」 「だからぁ、僕は今とてもとてもとれも忙しくて、今だって電話なんかに出てる場合じゃないのです。」 ← 本当、但し、こんなもの書いてる場合でもない。 「じゃー、あなたの名前を教えてください。」 「嫌です。何故私が見ず知らずの人に名前を教えなければいけないのですか!!」 「ぅふ、あなたかわいいわね〜」 「切りますよ。では」 「あ、他の人を出してください。」 「いないっていってるじゃないですか。さっきから。ニワトリですか、あなた?」 「研究室でしょ?ソコ。それともお料理教室なんですか?」 「はい、お料理教室なんです。だから、料理以外の質問にはお答えできません。さいなら。」 失礼極まりない相手である。それでもこのときの僕の怒りの応対が効いたのか、数ヶ月間は電話はかかって来なかったのだ。しかし・・・人災は忘れた頃にやって来た。
金曜の夜のことである。皆忙しくて(ゲエムとかゲエムとか仕事とか)電話を取る気が無かったためM1のKATが出る。KAT, あ・・しばらく無かったので油断していた。今日は金曜の夜なのだ。クリリン→タタリの流れは非常にアブナイ。しかし、気付いてしまえばこっちのもの。KATには犠牲になってもらおう。 「とっっっても忙しいから手を離せないと言ってくれ。」 ← 僕「タタリは忙しくて電話に出れないようです。」 ← KAT さらに、 「あ、僕ですか?」 「KATといいます。」 手遅れ。この後、KATはこの人に、宇宙で一番小さな物質を発見したという、バクダン発言を聞かされるものの、忙しいとハンベをかきながら許してもらう。そんな気になる発言を聞いたら最後まで聞かんか!!KAT.その後、皆でこの物質の正体についてしばらく議論。ミジンコよりは大きいのではないか?きっとギリギリ目に見えるくらいの大きさだよ。それが我々の結論。次の日の電話は研究室に僕一人しかいなかったため、無視。だって怖いんだもん。 そして1週間後、今度はサトーことサイトーに大人になってもらう。そう、これは成人の儀式。言ってみればバンジー。以下の文はサトーことサイトーの日記からの転載である。やはり本人の記述は細やかな心の動きまで伝わり良い物である。
1999/06/12 恐怖はまだ終わらない。多分・・。嫌ぁぁぁ |
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