閉まりかけのシャッターの下に滑り込んで脱出、などというシーンがつまらない映画や漫画には良く使われる。まぁ、普通に生きてる普通の人は滅多なことではシャッターの隙間に飛び込む必要はない。
しかし、その日の僕はいつものように愚かだった。十分なお金を持たずに買い物に出てしまったのだ。ちなみに土曜日夕方。駅の中でキャッシュコーナーを探してきょろきょろする僕。その時僕の目に郵便局のキャッシュコーナーが飛び込んできた。おお!これぞ天の助け。神は常に私の傍らにいらっしゃる。さっそくお金を引き出す。後ろから女性の声を模した機械音が聞こえる。おそらくどこかの馬鹿がキャッシュカードか何かを忘れて行ってしまったのであろう、などと思いながら暗証番号を打ち込む。ぴ ぽ ぱ さて金額は・・・4万もあれば足りるであろう。ぴ ぽ ぱ
すばやくシャッターの下に潜り込み、肩で支える。結構重いね。早く出てきて、お金とカード。下がる速さは落ちたがシャッター止まらず。ピーピーピー。警報みたいな音まで鳴り出した。聞こえまへんなぁ〜。
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