「戦って死ね」

  友人が猫を飼い始めたらしい。かわいいらしい。当たり前だ。子猫は常にかわいい。見に行った。

かわいぃ〜

飾り物のチューリップ(布製)をねこじゃらし代わりに目の前でぶんぶんしてやる。前足で必死でねこじゃらしにじゃれつくねこくん。
かわいいぞぉ〜
なおも飽きもせずにじゃれつく。さすが子猫だ。しかし僕はもう子猫ではない。ちがう、僕が子猫だったことは未だかつて一度も無い。飽きちゃった。悪いね、こねこちゃん。

 人間の都合を一方的に押し付けるのは良くないと思った動物好きの(特に猫は大好物。おいしいからね。)僕。右手のチューリップをぶんぶんさせたまま友人とおしゃべりを開始した。話に夢中になっていった。いつしか猫が静かになっていた。「いくらなんでも飽きちゃったかな?」猫の方を見た。

 げろ吐いて倒れてた。


モドル

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